TOKUSATSU TUREZURE-KUSA 00 DEC.

DEC.3.2000
「未来戦隊タイムレンジャー」 “Case File 41 予言者を暴け”

脚本:小林靖子 監督:諸田敏

 前回とはうって変わっての、なんかほのぼの系な感じだねー。いや、観てるとなんだかむず痒くなると言うか、赤面しちゃうと言うか…。ちょっと表現がストレートすぎちゃって、どうもいおぢさんにはついてイケナイかも。
 どうやら、竜也とユウリの仲は、本人達以外は完全公認となったようで。却って回りが盛り上げれば盛り上げるほど、本人達はギクシャクしちゃうというものなんだよねー、こういうのは。そんな恋に対して不器用なふたりだからこそ、観ていて微笑ましいのかもしれん。観てて恥ずかしくなっちゃうような話だけれども、ふたりの関係を決定付けるある意味重要なエピソードであった。
 いつもはクールなユウリの地味っぽいコスプレもまた、マニア心をくすぐりますなぁ(笑)。

 

DEC.3.2000
「仮面ライダークウガ」 “EPISODE 42 戦場”

脚本:荒川稔久 監督:金田治

 強いぞ、ゴ・バベル・ダ。池袋の地下街で大量殺戮を行なうゴ・バベル・ダ。そして、それに果敢と立ち向かう雄介、いやクウガ。しかし、このバベルが強い。本当に強いのだ。さしものクウガも大苦戦。これほどまでにクウガが一方的にやられたことがあっただろうか。バベルの力に手も足も出ない。ハンマーで滅多打ちになされるがまま…。そんなクウガの姿は、ちょっと衝撃的であった。いや、やりすぎかと思われるくらいの描写。スーツにくっきりと残るハンマーの跡に、もう最終回も近いのねなどと、本筋とは違う印象を持ってしまったりして。
 しかし、そのピンチに特殊弾で応戦してくれるのが一条である。いやー、いつもながら天晴れなハンサムぶり。これで、動けなくなったバベルをビートゴウラムで運ぶわけだ。ライジングフォームの力はゴウラムにも影響を与え、ついにバベルは倒される。いやー、なんだか息をつかせぬ展開。久々に手に汗握るという、クウガとグロンギのアクションであった。すごいねー。と、思ったらまだAパートが終わっただけ?ほんの10数分で、こんなに濃い内容だったのか…。
 さて、後半はというと、これが淡々とした展開である。雄介や一条達、つまりクウガの正体を早くから知っていた人たちによるミーティング。椿医師がゴオマたちを解剖して得た結論、それはグロンギと雄介の体に起こっていることは、ほぼ同じであるということ。このままでは、雄介も戦うだけの生体兵器になってしまう。そんな杞憂を椿は表明する。しかし、桜子たちは、それを明るく否定する。雄介なら大丈夫と。そして、雄介もまたサムズアップで応える。「大丈夫」。ずっとこれをやりつづけてきたわけだ、雄介は。この雄介の笑顔は変わらない。この癒しパワーがクウガ人気のそこを支えているのだろうな…。
 しかし、雄介の体で起こっていること、そこには、やはり悲劇の予感をワタシは感じてしまうのだが、どのようなクロージングが用意されているのだろうか。


DEC.10.2000
「未来戦隊タイムレンジャー」 “Case File 42 破壊の堕天使”

脚本:小林靖子 監督:諸田敏

 ギエン復活である。しかも、そのギエンは元々は人間であったという衝撃的な事実も明らかに。いわゆるサイボーグということか。しかし、その人格はサイボーグ化されたときに全く別のものになってしまったのだが。ドルネロとギエンの関係は、結果的には哀しいものになってしまったわけだ。極悪人のドルネロが珍しく見せた仏心がこういう結果を招いてしまったわけで、それはそれで皮肉なものである。
 何者かによってその箍をはずされたギエンは、最も好きな行為にふけるのである。それはつまり、「破壊」と「殺戮」。かつて自分を差別し蔑んだ人間達に復讐するかのように、彼は「破壊」と「殺戮」を行なわんとする。
 ギエンを解き放った者、それは未来からやってきた本物のリュウヤ隊長。本来タイムレッドになるべき人間である。まぁ、リュウヤと竜也が瓜二つであることや、浅見グループとシティガーディアンズなどという設定をみれば、それが西暦3000年の世界とどのように繋がっているのか、予想はできる。さて、リュウヤ隊長はどうしてギエンを救ったのか。以下、次回に。


DEC.10.2000
「仮面ライダークウガ」 “EPISODE 43 現実”

脚本:荒川稔久 監督:金田治

 異色篇である。というか、クウガはみんな異色篇だったりするのだが…。しかし、今回は異色。なんといっても、クウガとグロンギの戦いという、このシリーズの大筋がメインになっていないエピソードなのである。今回起こる事件は、全く普通の人間が起こす、誘拐監禁事件である。全くグロンギとは関係がない。そう、グロンギと関係のないところでも、事件は起こっている。そして、それを阻止し、解決せんと努力する人々がいるのである。そんな中に、一条もいる。蟻川グループ総裁の誘拐監禁事件は、くしくも夏目実加が参加するフルート演奏会で起こった。そこで実加が目にしたもの、それは優しく笑う一条と、卑劣な犯人に対しては発砲も辞さない一条であった。この一条の違いに驚きおびえる実加。しかし、雄介は言う。どっちも本当の一条さんなんだよ、と。人は誰も様々な面をもっており、時と場合によっておのずと使い分けられる。それが「大人」というものだ。実加は、その現実にはじめて直面してしまったのだろうか。
 今回のグロンギとクウガは、ほんの一瞬しか出てこない。だが、そのシーンは非常に重要である。何かの気配を感じて、クウガとなってビルの屋上に立つ雄介。それはダグバの気である。そして、そのダグバの気に触れただけで、グロウイングフォームに戻ってしまい倒されるクウガ。ダグバはまだ、その姿を現してさえいないのに。圧倒的なパワーを持つ存在。そんな敵にクウガは立ち向かえるのか?
 さて、今回のタイトル、「現実」は何を表しているのだろうか?クウガの世界観、グロンギがいるという世界は、テレビの前の我々からすれば、現実ではない。しかし、人間が起こす犯罪は現実であり、日常的に現実に起こっている。そんな犯罪に対しても、きちんと対峙できる強さ。それをこの番組は説いているだろうか。雄介のあの姿勢。それがひとつの理想とされていると見ることができる。


DEC.16.2000
「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」

 怪獣映画が、今世紀ぎりぎりでまた帰ってきてくれた。僕らが子供の頃に観た、あのワクワクドキドキする怪獣映画の復活である。
 前作「ミレニアム」の設定をもまたリセットし、さらには「ゴジラ」(1954)の設定をもリセット。全く新しい独立したゴジラストーリーを、この「ゴジラ×メガギラス」で見せてくれている。もちろん、54ゴジラへのリスペクトとしてもオマージュはたっぷりとあり、それがまたひとつの見せ場となっているのだが。とにかく、すべてをリセットした設定が、却って清々しくわかりやすくなっている。首都を大阪に移したパラレルワールドの日本。このあたりの説明もわかりやすく(いや、わかりやすすぎるかも?)、すんなりとこの映画の持つ世界観に入っていける。
 はっきり言って、シノプシスを読んだ限りでは、ブラックホールに昆虫怪獣、そして特殊チームの女性隊長などという使い古されたプロットの羅列だなぁと思っていたのだが、これが実際に組み上げられフィルムになった状態で見ると、燃えるのである。本作がデビューとなる手塚監督の手腕だろうか。細かいことをあまり考えさせずに、次から次へと見せ場を作っていく。冗長な演出があまりない、スピーディーさが売りと言える。後で思えば、おかしなところもあるのだろうけど、やはり映画は、上映時間中にスクリーンに観客を釘付けにしてナンボのもんである。そういう意味では、この「ゴジラ×メガギラス」は非常に面白い映画なのだよ。
 ゴジラと人間達とのカラミがまた、とてもよい。桐子というキャラがなぜあそこまでゴジラに執着するのか。また、吉沢がなぜGグラスパーにいるのか。さらに、杉浦の行動基準も非常にわかりやすい。ゴジラの存在と、彼らの動きがうまく融合している。リアルである。そんな世界観を作りだせている。これは、前作「ミレニアム」にかけていた部分だと、ワタシは思う。田中美里演じる桐子が、やはりよい。正直言って、田中美里という女優のことは、今まであまり知らなかったのだが…。だが、今作を観て一気にファンになってしまいそうなくらい、良かった。クールでどこか中性的なイメージの彼女は、Gグラスパーの隊長役にぴったりなのである。そしてゴジラを倒した後、ずっとアップにしていた髪を下ろしているのだが、そこで見せる女性らしさがまた、それまでとのギャップを産んでヨイのだ。体もこんなに動く人だとは思わなかったし。また、回りの助演陣もいい。特に星由里子の東宝怪獣映画への復帰は、ファンとしてはうれしいところだ。彼女はやはり幾つになっても魅力的な女性である。そして、伊武雅刀の演技は言うまでもない。
 特撮も、鈴木演出はさらに冴えている。特に大胆な合成がすごい。海上でゴジラの背びれに乗り移る桐子の一連のカットとか、カメラの引きでぐんぐん小さくなっていく桐子と、その全体像が見えてくるゴジラという、なかなか唸らせるシーンであった。奇岩島でのゴジラにやや巨大感がなかったのは残念だが、群れなしてゴジラを襲うメガニューラは、なかなかの迫力。CG合成班の苦労が忍ばれる。そして、お台場でのメガギラスとの戦闘。残念ながら、メガギラスの羽根の動きは今ひとつ。できれば、羽根は全部CG処理でやってもらいたかったねぇ。レギオンみたいに。まぁ、伝統的な吊り怪獣ゆえ、仕方ないのかもしれないが。あ、吊りで思い出したが、今回は飛行機関係は吊りがなかったねぇ…。すべてCG。
 で、ゴジラとメガギラスの闘いなんだけど、これは古き良き東宝怪獣映画のテイストを感じさせる、いい意味での「怪獣プロレス」になっていると思う。ちょっとユーモラスと言うか擬人化された動きも入れていて、やはり世代なのかなぁ、作り手が。迫力の「怪獣プロレス」を見せてもらいました。このあたり、平成「ガメラ」では出せなかったテイストだよね。ある意味東宝怪獣映画にだけ許される特権なのかもしれない。
 さて、ワタシが最も驚いたこと。最後で人間はゴジラを倒してしまうのだよなぁ。ブラックホール砲がついにゴジラを捉えて、ゴジラの脅威は日本から去るのである…と、思いきや、だね。ラストのクレジットロールが始まって席を立っちゃいけませんぜ。ちゃんと、オマケのオマケまで見ないと。あの淳くんの目の前に現れたものは何だったのか?Gはやはり不滅なのである。驚かされ、そして、最後の最後にニヤリというおしゃれな演出である。
 ということで、この「ゴジラ×メガギラス」、絶対見て損はないね。今年はオッケーだぞ!!!

「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」00 東宝 監督:手塚昌明 特殊技術:鈴木健二 脚本:柏原寛司 出演:田中美里、谷原章介、星由里子、伊武雅刀 他


DEC.17.2000
「未来戦隊タイムレンジャー」 “Case File 43 歴史修正指令”

脚本:小林靖子 監督:諸田敏

 リュウヤ隊長が2000年にやって来たのは、歴史を修正するため。3000年消滅の危機を救うためだった。しかもそのために、本来最初のリバウンド囚人が現れた際に死んでいたはずのユウリたちを生かし、ロボの操作を覚えさせていたと。また、竜也がタイムレンジャーになることもあらかじめ決められていたこと。5人はみなリュウヤの掌の上で踊らされていたのだった…。未来なんか、自分達で変えてやる。そんな気持ちで結束していた彼らだが、その信念の根底をあっさりと覆されてしまったわけだ。悩む彼ら。特にタイムレッドを本来なるべきであったリュウヤに返した竜也は、父親の危篤状態もあって、苦悩するのである。うーん、青春である。
 タイムスリップというSF的設定をうまく使いながら、明日を切り開く若者達を描くという試みは、今回などは非常に効果的だ。運命と未来。自分で決めるものとあらかじめ決められているもの。うーん、青春である。いいねぇ、なんとも。
 で、なぜリュウヤはギエンを庇う?


DEC.17.2000
「仮面ライダークウガ」 “EPISODE 44 危機”

脚本:荒川稔久 監督:渡辺勝也

 冒頭から、一条と五代の仲良しジョギングシーンである。これでくらくら来たおおきなおねぃさん達も少なくはないはずだが…。
 というわけで、グロンギ最強の怪人、ゴ・ガドル・バがゲゲルを始めるのだな。しかも、武器を持ったリントしか襲わないという彼、警察官だけを大量に殺していくという大胆さである。いやあ、いよいよクライマックスである。そして、それに立ち向かうクウガってとこで、また来週となってしまった…。いや、これまたクウガの出番の少ないこと。ま、もうすっかりこういうパターンにも慣れちゃったけどなー。
 今回の主役は榎田さんである。息子の授業参観日に向かわんとする彼女だが、グロンギ出現の知らせで急遽科警研に引き返してしまう。彼女の家庭の問題は、これまでもずっと描かれてきたのだが、いよいよそれも大詰めなのだろうね。榎田のお母さん役の中真知子さんが良いね。「ウルトラセブン」でも「ウルトラマンティガ」でも、そしてこの「クウガ」でも素敵な女優さんである。
 というわけで、今回はガドルがゲゲルを始めるまでの導入篇といったところかな。注目すべきは、ダグバ人間体が初めてしゃべったということだろか。思ったよりも若い声。まぁ、その姿もはっきりとはしないが、どうやら若そうである。無垢そうな少年が、実は最も恐ろしい敵だったというパターンって、アレだな、渚カヲルくんみたいな感じ…。ありがちっちゃありがちだけど、まぁそれもいいでしょう。実写だとあんまりないかもしれんし。
 なんにせよ、いいとこで終わっちゃったわけで。以下、次週ね。


DEC.23.2000
「機甲機ミカヅキ」 三夜

脚本:井上敏樹 監督:雨宮慶太

 今回はアカネ社長フューチャリングという感も強いっすねー。ストーリーの一端を担うのは、社長のお見合い話である。いやはや、社長の祖母役の角替和枝がいかにもというキャスティングでハマっている。あけぼの重工の為に、金持ちで体の弱い御曹司とお見合いさせようとするなんて、女系なのねぇ…。結構笑えるのだよ、この社長とおばあちゃんのカラミが。
 さて、今回のイドムは風鈴イドム。これはアカネの言霊から産まれたものであるが、思い自体は木場のほうが強い。亡き父の想い出である風鈴。その風鈴を作りつづける父をなじった木場。その後、木場の父は自殺したわけで…。木場の言葉が父の死を招いたのか。とにかく、その風鈴を観ることで、木場の心中は尋常ではなくなるという状況。それがイドムとして巨大化したのだから…。というわけで、木場のトラウマをえぐる井上脚本はなかなかのもの。さすがという印象を受けたわけである。
 木場とは好対照に、AIMでの任務にやる気を見せない土肥原である。別れた妻との関係を修復するためなら公私混同もアリという男の哀愁は、やはり螢雪次朗でなければ演じきることは出来ないだろうなぁ。それでいて、木場のピンチギリギリのところで駆けつけてくれるというカッコよさ。まさに美味しいところ総取りといった感じなのだ。ホント、いいねぇ、螢雪次朗は。ウソをつくときは大阪弁という設定もさりげなく活かされてたりして。
 そういう人間ドラマに絡んで、今回は新たな謎も登場。いざというときに出撃できないミカヅキ。その力を謎の少女に封印されているのである。トルパとは別の勢力なのだろうか…?しかし、風雄が必死に生きたいと思ったときに、ミカヅキは再び動き出す。さらに、その絶対的なピンチに際しては、新たなバージョンとしてミカヅキは生まれ変わる。空飛ぶ巨体は、ミカヅキ凱。いやー、燃えるねぇ、この演出は。ケレン味もたっぷりで。さすがは雨宮監督。こういう、カッコよいキャラクターの見せ方はうまいやねぇ。このミカヅキ凱がまた強くて。風鈴イドムを一撃で倒してしまうのだよね。いやー、強い強い。メインキャラのバージョンアップは、昨今の決まりごとなのかなぁ…。ま、燃える展開だからいいけどねー。
 つうことで、半分まで来たミカヅキ。毎回燃える、見せるシチュエーションたっぷりなのがいい。まさに娯楽篇!特撮は絵だっ!ってところを実践してくれてるのよね。次回にも期待じゃ。


DEC.24.2000
「未来戦隊タイムレンジャー」 “Case File 44 時への反逆”

脚本:小林靖子 監督:諸田敏

 で、結局リュウヤ隊長に従わないTRの4人なのである。リュウヤの押し付けな命令ではなく、自分達で未来を切り開いていきたい。そんな気持ちは竜也としか分かち合えないもの。そんな頃、浅見グループの長となるべくスーツで役員会に向かわんとする竜也であったが、こちらもやはり彼らの事書きになりトゥモローリサーチに戻ってきてしまう。そこへタイミングよく、傷ついたタックが。仲間のピンチに竜也が立つ。
 いやー、いかにもって展開ではあるんだけど、清々しいね、ここまでやると。なんつうか、純粋に感動できる展開でしょう、もうこれは。小林靖子節が全開という感じもするしね。
 リュウヤ隊長からクロノチェンジャーを取り戻す竜也。やっぱ、レッドは竜也なのね、ということでTR爆発。Vレックスの背中にタイムロボでまたがるなんざ、まさに20世紀的な考え方で、さすがのリュウヤも脱帽といたところだろか。
 リュウヤの命令通り30世紀に戻らなかった彼らの未来は?そして2001年の大消滅とは?いよいよTRも大詰めだね。


DEC.24.2000
「仮面ライダークウガ」 “EPISODE 45 強敵”

脚本:荒川稔久 監督:渡辺勝也

 ゴ・ガドル・バ、強いねー。ペガサスボウガンも効き目なく、全くもって歯が立たないという感じ。結局ボロボロにやれれてしまい、関東医大に。うーむ、さすがに最後の怪人だけあって、クウガ大苦戦といった感じである。この敵に勝つためには、さらにパワーアップをしなければいけない。それには、再度電気ショック療法を…。
 病院に運ばれた雄介を前に、桜子が椿を説得する。これ以上電気ショックを与えることになかなか賛成できない椿。だが、桜子は「五代くんは大丈夫だから」と…。何の根拠もなく「大丈夫」と言ってしまう、そう言わせるだけの不思議な力を五代雄介は持っていて、回りを変えていくわけだ。
 一方、今回のエピソードに中心は、榎田先生と息子の冴の関係である。ずっと前から約束していた授業参観。だが、それもガドルの出現によって、またも反故となってしまった。榎田には榎田なりの自由がある。大人の事情である。だが、子供にも子供なりの事情と言うか考え方があるわけである。そんな冴はついに学校にも行かなくなってしまうわけで…。未確認の出現と、傷ついた息子。全くレベルの違う事柄であるが、このふたつの間で悩む榎田。ひとって、こういうことで悩むもんだんだよねーって改めて思ったりもする。ちょっと考えさせられましたぞ。
 で、ついにドルドが怪人体になったわけだ。あの“ソロバン”を破壊された責めを受ける彼。いやぁ、コンドルというよりも、なんかカラス天狗みたいじゃねぇ…。ちょっと情けないっぽい顔だけど…アレは石ノ森キャラの目だよね、確かに。そこに近づく一条達、雄介の力を借りずに、グロンギにどう向かう?


DEC.31.2000
「未来戦隊タイムレンジャー」 “Case File 45 終末!TR”

脚本:山口亮太 監督:中澤祥次郎

 おぉ、オープニングが英語バージョン。って、今回はちょっとした総集篇というか番外篇ですな。
 この暮れも押し迫ったときに、家賃が払えずに事務所を追い出されそうなTR、つまりトゥモローリサーチである。タイムレンジャーが終末ってわけじゃないとこがミソなんだよね…。
 ロンダーズ囚人も生解凍でチビっ子のまま大騒動になったり、ドタバタのTR。ラストは滝沢がちょっといいとこ見せて、仲良し仲良しって…うーん、いいねぇ、戦隊は。こういうほっとする優しい気持ちで、新世紀を迎えましょうって、そーゆーことね。


DEC.31.2000
「仮面ライダークウガ」 “EPISODE 46 不屈”

脚本:荒川稔久 監督:渡辺勝也

 神経断裂弾がついに完成。それを持って、グロンギに立ち向かう一条達。はたして、榎田が開発した神経断裂弾は確かに効いた。ガドルの動きを封じることができた。また、ドルドの息を止めることが出来た。ついにりんとがグロンギに勝つことが出来たのだ。しかし、その神経断裂弾の威力を見たバラのタトゥーの女は言う。「リントもやがて、我々と等しくなりそうだな」。大きな力を持ったものは、やがてグロンギと同様に殺し合いを始めるというこのなのだろうか。グロンギと同様に、殺すことを楽しむようになってしまうのだろうか…?
 否。そんなことはない。甦ったガドルに襲われる一条を救った雄介が、それを証明してくれる。大きな力を持ったとて、決してその力の押しつぶされることなく、ひたすらみんなの笑顔の為に努力する。そこに人間としての本質を求めるのは、ロマンチストだろか…。一貫して、クウガという番組は、それを言いつづけているのではないかな。
 さらに電気の力を身につけたクウガは、最初から金のマイティフォームの姿になった。そして、さらには黒いクウガになり、これまでにない力を発揮する。ガドルとのキック一騎打ち。両者倒れながらも先に立ち上がったのはガドル。だが、ガドルの腹にはクウガの封印マークがふたつくっきりと…。苦しむガドルは大爆発を起こすのだった…。うーん、さらに強くなったクウガである。「黒」がポイントね。アルティメットフォームとの関係はどうなのかなー。
 で、忘れちゃいけない榎田先生。ジャンの助言で冴と向き合う榎田先生である。いやあ、ジャンと榎田先生ってやっぱくっついちゃうのかなー。なかなか主人公に色恋沙汰がないからねぇ。
 さてさて、ついにグロンギの怪人はこれでいなくなってしまったわけだ。結局ゲゲルを成功させたものはいない。バラのタトゥーの女と白い服の男。その額には、同じ白い刺青である。ただし、こちらは闇の戦士の刺青だが。そうか、このふたり…親子なのか?ダグバはバルバの息子なの…?なんかそういう風にも見えるけど…。とにかく、究極の闇がついに始まる…。ザギバスゲゲルはダグバとクウガの間で行なわれるようだ…。


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