今回はストーリー的に大きな進展である。
ついに、ついに記憶を取り戻した翔一。そして、最愛の姉を探しすため旅に出る。姉の恋人だった男にに会うため。姉に何があったのか、聞き出すために。その男の名は、津上翔一…。今は沢木哲也と名乗る男である。この沢木こそが津上翔一である。となると、翔一の本名は沢木哲也ということになるのだろう、多分。
姉との間に何があったのか…。しかし、翔一は沢木と謎の青年の関係や、アンノウンとの関係、さらには沢木の持つ「力」などについては何も知らない。
沢木は四国の大学で研究室を持っており、「力」とも関連がある研究をしていたようである。この沢木の研究が、全ての謎を解くカギになるのではないだろうか…。
一方、涼も父の死について調べるために、あかつき号メンバーの訪問を再開していた。そして、次の訪問先は関谷真澄である。亜紀が死の直前までいたあの部屋を、涼は訪ねる。しかし、あかつき号の名前を出したために拒絶される。相良とともに逃げる関谷。そう、涼が関わったあかつき号メンバーは、次々に死んでいるのだ…。涼がその死の原因であると考えた彼らが逃げるのも無理はあるまい。多分、アンノウンに近いものと誤解されているわけだ。
しかし、関谷と相良がアンノウンに襲われたときに、それを救ったのは涼であった。彼らの目の前でギルスに変身する涼。だが、その光景は涼がアンノウンであるという確信をさらに強めることになってしまうような気もするが…。ギルスの姿は、アンノウンとあまり変わりはないようにも見える。
だが、彼らは涼をマンションに連れ帰った。相良は、涼も自分達の仲間だと主張するが、関谷はそうは思わない。二人の意見が合わぬまま、相良は「木野さん」に会いに出かける。この「木野さん」なる人物は、どうやらあかつき号メンバーの中でもリーダー的な立場にいるようである。何物なのだろうか…。ひょっとすると沢木のことかとも思ったが、相良が沢木と接触したときの反応を見ると、違うようである。そう、沢木は相良の力を亜紀のときと同じ様に覚醒させたのだ。
じゃ、沢木って何者なのか?アンノウンと謎の青年の関係もわからないし、沢木と青年の関係も謎。そして、それにあかつき号メンバーがどう関わるのかも…?しおかし、沢木の大学が四国にあり、あかつき号が事故に遭ったのは瀬戸内海であったことを思えば、沢木がそこで何かの実験?を行なっていたのではないかとも推測できるのだが。沢木は、パンドラの箱を開けた張本人なのではないだろうか?
翔一は沢木と会うために、「津上邸」に赴く。しかし、アンノウン出現を察知し、沢木が帰宅する前に出て行ってしまう。翔一のいない部屋に戻ってきた沢木。彼が思い出すのは、沢木の差し出した手もむなしく、ビルの屋上から落下する翔一の姉、雪菜。雪奈は沢木の目の前で死んでいったのか…。
やっぱ、ロウキはガオレンジャーの一員だった。ガオレンは元々6人だったということなのね。オルグを破るために、自らオルグの力を取り込んで戦ったロウキだが、その力をコントロールできなくなることを恐れて、封印を願ったという…。
それをウラにだまされちゃったわけね。かわいそうな男だこと。でも、テトムがちゃんと昔聞いた話を覚えてれば、こんな大騒動にならなかったはずなのに。こういう重要な秘密は文書にして残しておくとかさ。しなきゃ駄目じゃん。
で、ガオバイソンが怪我してる状態でどうするのかなぁと思いきや、新パワーアニマル登場。ガオマジロとガオライノスである。そして、合体してガオキングストライカーに。こりゃまた、世の親御さんは大変だねぇ…。
で、呪いの面が割れて、ついにロウキの体から邪気退散。そこに残された青年は、例の水浴びヌード男、大神月麿だった。この1000年前からやってきた男、これからどうなるの?何やら新戦士の気配が…。
映画とテレビシリーズのタイアップというのは、なかなか面白い展開。しかも、映画ではテレビシリーズの10数年前を描くというわけで、コスモスとムサシを軸にしたサーガ(とまではいかないかもしれないけど)が展開されるということになる。特に、ムサシとコスモスのファーストコンタクトが、10数年前にあったからこそ、テレビシリーズの設定に繋がっていくわけで、テレビシリーズでムサシがコスモスに選ばれる理由付けなども、違和感がなくなるわけである。
空からウルトララマンが降ってきて、それを助けてあげる。お礼に掌に自分を乗せて空を飛んでくれる。子供なら誰もが一度は描く夢…。そんな夢をこの映画は実現してくれる。ただ、この世界ではウルトラマンという存在は既に架空のものとして認識されているようだ。まだ、ウルトラマンなんて…などという親の台詞があったり、ムサシの友達達もウルトラマンというものを普通に受け止めている。テレビの中のヒーローが現実に出現する驚きが、このコスモスの世界観の根底ということになるのかもしれない。
キャストについては、皆うまい役者で安心できる。とはいえ、SRCのメンバーは残念ながら印象が薄くなってしまう。主人公のムサシがいるべき場所はSRCではなく、やはり家庭なのだ。父親役の赤井英和がなかなか良い。「ウルトラマンダイナ」の“ンダモシテX”でも好演していたのだが、今回の父親役も良い。特に、ムサシが自分の本当の子供ではないところ、そしてムサシが目指す宇宙飛行士という職業が、今は亡き実のムサシの父親のそれであること。そういうところの心の襞みたいな部分を、子供向けの映画ながらキチンと描く飯島監督の演出力には、本当に感心させられる。
この継父とムサシの関係が非常に良いのだ。とにかく、自分の息子を信じようとする赤井演じる父親の態度には、ちょっと涙出ちゃうねぇ。
印象薄いと書いたSRCのメンバーであるが、その作戦はなかなかふるっている。怪獣を退治するのではなく保護するための組織だから、火器などは持たないわけで。で、巨大パンチとか巨大猫だましとか、ほのぼのとしてていいじゃないか、これは。
さてさて、冒頭からバルタン星人との激しい戦いを繰り広げるコスモス。この映画では、バルタン星人もまた単に邪悪な敵として描かれてはいない。種の保存のために、戦うのである。また、その種にはまだ成長しきっていない幼き者もいる。バルタン星人もまた、我々地球人と同じ、この宇宙に生きている生命なのだ。
そんな生命の大事さを教えてくれるいい映画じゃないか。殺伐としたストーリーがどうしても多くなりがちなヒーロー作品において、このコスモスは大きな転換期を与えることになるかもしれない。
幼きムサシ役の東海孝之助くんは芝居も上手く名子役。テレビシリーズのムサシよりもしっかりして見えるのはなぜだろう(笑)。
ウルトラマンはムサシと別れて空に去っていった。そして、コスモスとムサシが再び合うときまで8年の歳月を待つことになる…。
「ウルトラマンコスモス THE FIRST CONTACT」 01 松竹 監督:飯島敏宏 特撮監督:佐川和夫 脚本:千束北男 出演:赤井英和、東海幸之助、川野太郎、風見しんご、舞の海、中山エミリ、藤村俊二、高橋ひとみ、渡辺いっけい 他
ハートウォーミングな、円谷的な話である。子供を主人公に据えるというのは、やはりいいものだよね。先の平成三部作では、あまりなかったからねぇ、子供がメインの話って。
さてさて、空から落ちてくる巨大なロボット。実はこれが玩具だと。こんあ巨大なロボットを玩具にするとは、かなり巨大な宇宙人のようですな。つうか、ウルトラの世界では、ほとんどの宇宙人は巨大なんだよね。この宇宙の中で、地球人だけがサイズが小さいのかな…。だから、地球人なんて虫けらみたいなもんだなんて、虫けらみたいな宇宙人に言われちゃったりするのかな。
ということで、玩具としての意思があるこのロボット、イゴノス。自分を拾ってくれた子供たちと遊んで欲しいわけだ。この3人が、男の子2人と女の子ひとり。大体3人組だとこの組み合わせが多い。なんというか、男と女を意識するギリギリの年頃で、こういう組み合わせってなんだかこう甘酢っぱい想いを感じたりするのだが。ま、もちろん、そういう描写は全く画面には出て来ないんだけどね。
さてさて、このイゴノス、実は捨てられたゴミだったというわけ。それを知ってしまったイゴノスは暴走するんだな。バッテリーも切れかかってるし。せっかく地球の子供たちと仲良くなれたというのに…。ちょっとかわいそうなお話である。そんなイゴノスを破壊せずに、その超能力で縮小したコスモスの優しさがよい。
でも、こういう能力持ってるのなら、怪獣出る度に縮小して、管理センターにもっていけばいいじゃん。省スペースにもなるしさ。なんて、突っ込みはナシかな?
小さくなったイゴノスを子供たちが拾い上げる。バッテリーの切れ際に泣かせる台詞。そして、大きくなったらこのイゴノスをもう一度動かしてみせると。なんとなく、「ジュブナイル」っぽい話かなーなんて思ったですね、これ。
なんと、翔一はG3−Xで無難にアンノウンを倒すのだった。つか、当然でしょ、アギトだもん。戦い馴れしてるでしょ。
でも、そんなこととは露知らずに氷川は、やはりG3−Xに問題無しと、思うわけね。そんな氷川、上層部からは当然お咎めを受ける。無事だったからいいものの、一般人を対アンノウン戦に出撃させちゃいかんでしょ、フツー。
で、なんで翔一がうまくG3−Xを操れるのか、それを探りに翔一に会う氷川。一方で、正式にG3−Xの次期装着員に決定した北條も翔一のところにきてるんだな。さしもの北條も翔一の不思議な「間」には調子を狂わされてしまったようで…。この手品ごっこが後に自分の首を絞めることになるなんて思ってもいないんだろうねぇ。
小沢はG3−Xのスペックをダウンさせることを決める。高村教授から託されたAI制御チップを取り付けるだった。これによって、G3−XはそのAI機能を最小限にして、装着員の意思が大きく働くこととなるわけだ。完璧すぎるシステムは、人間性を排除することになる。このことを知り、それを受け入れる小沢は人として大きな進歩を遂げたことになるのだろう。
さて、またまたアンノウン、ポタモトリゴン・カッシスが出現。当然呼び出されるG3−X装着員である北條。だが、なんと北條に連絡が取れない。北條はその頃、美杉家で、翔一と遊んでいたのだな。負けず嫌いの北條…なかなか可愛いところもあるのね。
仕方なく氷川が呼ばれて、G3−Xを装着することになる。現場にそろう3人。アギト、G3−X、ギルス。そう、ギルスは現場に急行するガード・チェイサーとすれ違い、その後を追ってきたのだ。亜紀の仇、アギトに会えると思って。
アギトとアンノウン、G3−Xとアンノウンの激しい戦い。そこにギルスが割って入る。G3−Xはアンノウンを見事に撃破である。重装備のG3−Xは強いのだ。武器を次々に繰り出して戦う様は、小気味よい。一方、アギトに襲い掛かるギルス。ギルスはアギトをついに倒す?気を失って水中に没していく翔一の見る夢は、あの女性。そして、その女性は翔一の姉?翔一はついに記憶を取り戻したのか?
うーん、何でしょ、この不可解な動きをするサッカーボール。芝刈り機オルグとも関係はなさそうだしねぇ…謎っす。
ロウキはウラに、過去の秘密を教えてやるからと、ガオの宝珠を奪う。ロウキの秘密って一体何なのか…やっぱ元々は先代ガオレンジャーの仲間だったのだろうかねぇ…。それにしてもなかなか思い出せないテトム、ちょっともどかしいし。ま、このロウキねたで結構引っ張ることになるんだろうね、このまま。
こういう敵かな?味方かな?タイプのクールでカッコいい脇役は、ヒーロー番組にはやはり欠かせませんなぁ。ストーリーにうねりがでて面白くなるのよ。ハカイダーとか、アグルとかね。でも、ずーっと出るとはないのかな、この姿のままで。ちともったいないような気もするけど。
怪獣スピットルの出現に際し、身勝手な行動を取ってしまうムサシである、そりゃ、自分がウルトラマンにいつでもなれると思ってりゃ、少々無理も利くわな、確かに(笑)でも、そういう慢心に溺れていては、真の勇者とはいえないわけで。コスモプラックを掲げても、ウルトラマンに変身することはできないのだ。アスカもダイナに変身できないことがあったけど、強い肉体は強い精神を必要とするということなんよね。すぐに力に頼るのは、真の勇者ではないというメッセージが、そこにはあるのだ。
おとなしいはずのスピットルが攻撃的になっているのはジェット機の轟音が関係していることに思い至ったムサシ、現場復帰をするのであった。こういうカオスヘッダーのせいじゃない原因でも、怪獣は凶暴化して出現するわけだ。怪獣の持つ特色をメインにストーリーが展開していくというパターンも、「ウルトラマン」のパターンだったわけで。色んな部分で、初期シリーズを意識して作られてるよね、このコスモスは。
スピットルの顔は、普段は隠されてて、ホントの顔がばかっと開いて出てくるわけだ。これって、ガボラと同じアイデア。ここにも、初期ウルトラからのアイディアの転用が見られる。なんというか、リスペクトだな、こりゃ。オールドファンにとっても、なんとなく懐かしさを感じさせるのは、ウレシイことで。また、以下に初期シリーズのアイディアが斬新だったのかと、改めて知らされるしね。
またもコスモスのおかげでスピットルは救われて、めでたしめでたし。後味の良さがコスモスのウリだね。
アギトに襲いかからんとする暴走G3−X。だが、いきなりその機能を停止。小沢らが駆けつけるが、氷川の意識は戻らない。こりゃ、大変である。
病院でやっと目を覚ました氷川だったが、体ぼろぼろ、記憶もないという。これで、氷川がG3−Xの装着員としてふさわしくないということが証明されちゃったねぇ。V−1システムよりも性能は上なんだけどね。
当然これは問題になる。お偉方の目の前で暴走したわけだからな、G3−Xは。まぁ、いくらシステム的に問題無いと小沢が言い張っても、これじゃ言い逃れもできないし、北條は鬼の首でも取ったような態度になるでしょ。でも、それでは氷川がダメ人間になっちゃうわけで、悪いのはG3−Xであり、V−1システムの装着員に氷川を採用して欲しいと言い始める。一方で氷川は自分がダメで、小沢のG3−Xに落ち度がないことを主張する。なんとも麗しい上司と部下の関係じゃないですか。などど北條ならいいかねないかもね。
翔一の身の上には大きな変化が…。夢に登場する美しい女性。その女性はこちらに向かって言葉をかける。「こっちへ来て…」これは翔一の恋人なのか?それとも…?記憶が戻る前兆なんだろうか。
その翔一、ついにG3−Xで出動してしまう。これは氷川の独断である。小沢の開発したG3−Xには落ち度が無いことを証明するためとはいえ、一般人を命の危険にさらすというのはどうなのよ…?まぁ、引き受ける翔一も翔一だが。自分がアギトなんだからさ、そういうのってありなの?
かくしてアンノウンに対峙する翔一である。このG3−Xを装着した状態でアギトに変身すると、一体どうなっちゃうんだろうか?変身するときは、来てる服も一緒に変わっちゃうからねぇ…。それが最強形態かも知れんぞ。
なんか、ツェツェとヤバイバぼコンビがもう、めちゃめちゃである。悩む中間管理職のふたり、ビジネス書を元に作戦立てちゃうんだモン。しかも、手下のオルグが、全然強そうに見えない人体標本オルグだし(笑)。
この人体標本オルグのデザインは秀逸だなぁ。顔の部分の髑髏はホントの顔じゃなくてぶらさがってるだけっていうのが良い良い。いいねぇ。
で、ガオの連中をお化け屋敷に誘うって、もうみえみえ。このお馬鹿加減がなんともいいツェツェとヤバイバである、なんつってもガオレンジャーにバレバレなんだもん。上司のウラに気に入られたいからって、ちょっと哀愁さえ感じてしまうぞ。
ところで、この水浴びする美形。いきなりのサービスショットだけど、これがロウキ…なんだよね?
ところで、ガオゴッドって何?
ということで、ヒウラに誘われてチームEYES入りしたムサシである。ムサシってばアストロノーツを目指してたんじゃないの?それよりも怪獣好きが高じてSRC入りを決めちゃったと。ま、好きなだけじゃダメで、現実は厳しいのよと、いきなりフブキにガツンとやられちゃうのだな。ま、こういうクールキャラはありでしょう。このSRCはシノブリーダーが女性ということで、パターンに変化をつけてますな。でも、基本的なキャラ分けは、きちんとフォーマットに則っているわけで。ドイガキとアヤノもパターンキャラですからな。
さて、テックサンダー出撃シーンのワンダバがなかなか燃えるねぇ。燃えるといっても、防衛チームじゃないんだけどね。あんまり勇ましいのは変な気もするけど、ま、いいか。絵の方はCG。出撃シークエンスを全部CGで見せるというパターンは初めてだろうか。ちょっと重みに欠けるのが残念である。
今回はゴルメデにカオスヘッダーが取り付くんじゃなくて、ゴルメデのコピーを作り出すのね。それも性悪な奴を。いいゴルメデは保護するけど、悪いゴルメデはやっつけると。しかも前回登場のリドリアスまでやってきての共闘戦線。まさに、「ゴルメデを倒せ!」ですな。ゴルメデ対リドリアス。もちろん、ゴメス対リトラへのリスペクトなのである。ま、オールドファンにはうれしいお遊びといえるかも。
で、カオスヘッダーが作り出した悪いゴルメデのほうには、容赦なく攻撃ができちゃうというわけだ。なるほど、これならすっきりできるね。コスモスもルナモードで本領発揮なのである。
ところで、今回のコスモスのデザイン。ルナモードはすっきりとしていて、初代ウルトラマンの正統的な継承というイメージかな、色を除いては。青いウルトラマンいついては、ティガ以降すっかり定着し、アグルで不動の人気(?)をモノにしたわけだ。最初は違和感あったけど、もう見慣れたね。初代ウルトラマンの顔に青い体も、まぁいいんじゃないのって感じである。コロナモードのほうは、左右非対称のデザイン。ヘッドも多少アレンジがされている。この左右非対称はウルトラマンナイスで実証済みなんだが、どうもこれは違和感あるなぁ。これまた、あんまり好きじゃないのよ、デザイン的には。
悪いゴルメデは退治して、めでたしめでたし。しかし、ああいう怪獣をたくさん保護してる怪獣保護管理センターってかなり広いところでないと大変だよねぇ…。動物園みたいになってるんだろうか。一般見学者コースなんかもあったっりしてね。
やっぱり、生真面目な氷川には、G3−Xの装着員は無理なのか。自分の意志に逆らうスーツの動きに、筋肉がぼろぼろになってしまった氷川である。これじゃいかんということで、小沢は新しい装着員を…。いや、尾室くん、君じゃないよ(笑)。
前回アギトと戦って触覚を失ったアピス・メリトゥスは、超能力者の肉親を殺していくというパターンを続けられずに、無差別殺人を行なっていた。そんな恐怖におびえる一般市民を救う銀色のヒーロー、それがVF−1システムである。装着員はもちろん北條透である。このVF−1のスーツが、いかにも東映の倉庫にあった着ぐるみの寄せ集め改造って感じでちょっと悲しい。そこはかとなくVRVマスター入ってるような気がしたのは、MAXだけだろうか?
そんな北條に対抗して小沢が選んだG3−Xの次期装着員候補、それはなんと翔一である。なるほど、翔一なら自然体だしねー。いい仕事しそうだよねー。って、アギトじゃん、翔一は。アギトがG3−Xを装着するって、またこりゃ最強なんじゃないの?氷川はだんだん壊れていくような気がするし…。
だけど、上層部は翔一の装着を許可しないのね。記憶喪失だし、過去に逮捕されてるし。そりゃそうでしょ。でも、記憶喪失でも免許は取れるのね。
で、結局自分が行くしかないと氷川がG3−X装着。上層部や関係者が見守る中、V−1とのコンペに望む。さすがは北條のVF−1システムだけあって、完璧な仕上がりである。テストの結果もパーフェクトじゃないの。自信満々で戻ってきた北條は、G3−Xに銃口をちょっと向けてしまうのだな。こういうことは冗談でもしちゃいけないのだよ、北條くん。
そして、G3−Xの暴走が始まる。この銃口に過敏に反応したG3−Xは、北條のV−1システムを完膚なきまでに破壊する。なるほど、これで性能的にはG3−Xの優位性が証明されたわけね。まぁ、その制御には問題ありだが。さらに、アンノウン出現の無線をキャッチし、演習ルームを飛び出し勝手に出動してしまうのであった。
もちろん、翔一=アギトも現場に向かっている。だが、触覚を失ったアピス・メリトゥスは強い強い。アギトもひるみがちかな。そこに到着のG3−X。GX−05ガトリング銃をいきなり撃つ撃つ撃つ。で、アピス・メリトゥスを撃破なのである。強いぞ、G3−X。負けることの多かったG3だが、ついに自力で勝利を収めたって感じですな。
しかーし、アンノウンを倒したG3−X、次はアギトに向かって襲い掛かってくるのであった…。ううむ、どうなる?
いいねぇ、バイクオルグ。1年前、まだイエローがガオレンに成り立てだった頃に闘ったバイクオルグはまだ原付オルグだったわけで。なんだか排気音も小さいし、その体もちょっと小さめ。それでもイエローは苦戦してやっとのことで封印したというわけだ。ところが、そのバイクオルグ、今度はナナハンオルグとして復活。50から750じゃ、随分と出世したもんだよねぇ。ちょうどMAXも大型二輪免許を取ったばかり。バイクも750に乗り換えたばっかりだったんでなんだか妙に可笑しくなっちゃって…。
とらわれたテトムを救うためにイエローが活躍。なんだけど、ガオポーラーとガオベアーの宝珠、取られちゃうんだよねー。こうやって宝珠の取り合いを、ロウキとガオレンジャーの間でやっていくのかな、今後も。
ついに、光の戦士がテレビに帰ってきた!彼の名はコスモス。この光の戦士は優しさがテーマ。基本的に敵を殺さずに、なだめるというのが過去のウルトラシリーズとの大きな違いである。
ガイアのクライマックスでは、地球怪獣と光の戦士の共闘が見られたし、その地球怪獣と人類の共存が重いテーマとなっていったのは誰もが知るところである。確か、MAXもこれをやっちゃうと、あとが苦しくなると思うと、その頃の特撮徒然草に書いた記憶がある。
そんな流れを受けて、このコスモスが誕生したわけなのだろう。この第一話を見て、MAXは大いなる期待と少しばかりの不満を抱いたのであった。
さて、第一話ということで、ストーリー的にはちょっと駆け足の感はあるが、まずますまとまっていたのではないかな?
ムサシ役の杉浦太陽くんの演技はまだまだ堅い。いや堅いというよりは下手(笑)なんだけどねー。ま、これは回を重ねるごとに徐々になじんでいくことでしょう。そムサシが怪獣が好きだっていう設定。まぁ、いくら好きでもかなり脱線しているような気もしますな。本業もあるだろうにねぇ。
怪獣リドリアスは普段はおとなしい怪獣なのだが、“カオスヘッダー”によって凶暴化してしまう。この光のウイルス、“カオスヘッダー”がシリーズを通じての“敵”になるのだろうか。正体不明の宇宙生物?ということで、ダイナのスフィアみたいなものなんだろうか。
さて、ムサシとコスモスのファーストコンタクトは、映画で描かれているらしい。が、特に映画を観ていなくても、楽しめるようにはなっている。ただ、防衛軍が唐突に出てくるのがよくわかんないな。映画の流れだと思うんだけど。ちょいと疑問なのは、何故今までコスモスは現れなかったのか?逆に言うと、何故今になって現れたのか?まぁ、“カオスヘッダー”の襲来に呼応したということなのだろうが。じゃ、最初にムサシと接触してから今までどこにいたんだろう。地球近辺でずっと監視していたのかな?バルタン星人のような侵略者が再び現れないように…。ムサシの体を借りて地球にとどまるコスモス。この会話などは初代ウルトラマンとハヤタのそれを彷彿とさせるものがある。
コスモスは独特のファイティングスタイル。拳法なのね。これは好き嫌いあるかも。ちなみにMAXはあんまり好きじゃない。ま、スピード感のある演出はされているんだけど、ちょっと冗長さを感じてしまうし。カオスリドリアスはもちろん倒してしまうのではなく、元の優しい怪獣に戻してあげるという。優しさのコロナモードですな。なんとなくマシンマンとか思い出したりして。
さて、この新シリーズ、やはりMAXは大いなる期待を持って歓迎したいところだ。今までにない優しさと強さを持った戦士。独特のアクション。怪獣を殺さないウルトラマンと防衛(?)チーム。新しいアイデアがたくさん詰まってるよね。ただ、少しばかりの不満もある。絵作りは、やはりティガ〜ダイナとほとんど変わっていない。メカの描写、CGの使い方など、いまひとつの演出はもう見飽きた感がある。どうせなら、思い切った見せ方はできないものか。また、怪獣の処理も毎回こうやってなだめてお終いという設定で、カタルシスを得られないのでは?という部分。スカッとしたいのよね、やはり見てるほうとしては。
とはいえ、概ね楽しめたのは事実。東映のライダーや戦隊者シリーズにはない、いかにもウルトラという世界観がよかった。円谷英二生誕から100年目に始まったコスモス、1年きっちりと見守りまっせ。
ついに、アギト、ギルス、G3の三つ巴の戦いである。いや、三つ巴というよりは、アギト−G3VSギルスの戦いである。亜紀を殺したのがアギトだと勘違いしたギルスは、怒りに任せて凄まじい戦い振り。一度は勝ったG3も頭部ユニットを損傷。アギトの放ったキックで間一髪のところを救われるのであった。しかし、涼はねぇ…損な役回りだこと。
さてさて、またも新キャラが登場。高村教授である。G3の時期バージョンである「G3−X」を提案した小沢だが、その採用はコンペにかけられることとなった。コンペ相手は、「V−1システム」。計画責任者は北條。さすが北條くん、めげてなかったねぇ…。そして、その開発担当者が、小沢が大学で専攻したゼミの教授だった、高村である。高村教授には清水紘治氏。ナイスキャスティングである。このイヤミな感じはさすがだなぁ。北條くんもまだまだ足元にも及びませんって感じ。
小沢の開発した「G3−X」に真っ向から対決する「V−1システム」。高村教授とその教え子である小沢の関係は、小沢が学生の頃から冷たいものだったようである。
しかし、その嫌な高村教授と会った後だからといって、小沢さん飲み過ぎである。ビールジョッキを一瞬で飲み干す彼女、かなりの酒豪と見た。キャンパスで偶然会った翔一も、その小沢のパワーを分けてもらったようで、亜紀をなくしたショックから早くも立ち直っているのである。
新装着システムG3−Xは、以前のG3よりもさらにマッチョになった感じである。装着員は、なにも考えなくても勝手に体が動いていくというのが、このシステムのウリ。AIシステム内蔵のコンバットスーツですな。だが、これはシステム装着員に対しての負担が大きくなるようで。自然体で行けばいいんだけど、自分の意志が強い人間には辛いシステムとなる。案の定、テスト装着に望んだ氷川は、ついに意識を失い倒れてしまうのである…。ううむ、恐るべしG3−X。
まー、例によって気が強くて力持ちキャラの、女の子に惚れちゃう話なのである。ブラックは前にも女の子にだまされてたんだが、今回もねぇ…。女を取るか、ガオレンを取るか。大いに悩むの巻である。
メガネオルグってのがまたなんとも面白いキャラ。メガネかけると、その人間を操れちゃう。主に女性ね。どんな女性でも、男を手玉にとる悪女に変身してしまうわけなのだよ。これまた、なんとも、スゴイ。メガネっ娘は好きだけど、悪女はいやね(笑)。
ま、作戦的にはツェツェとヤバイバが取りそうな作戦である。こういう姑息な作戦、好きだよねー、この人たちは。笑えます。