過去の特撮徒然草
日付順

1998 OCT



OCT.3.1998 「ウルトラマンガイア」 “もう一人の巨人”

脚本:小中千昭 監督:原田昌樹 特技:北浦嗣巳

 石室コマンダーに、家に帰れと言われる我夢。定期シャトルでエリアルベースを離れて地上へ。こういうシャトルが定期的に地上とベースの間を行き来しているんだろうねぇ、きっと。これだけの施設だから、働いてる人もきっと多いに違いないし。どうやら、アイスキャンデーも結構貴重品のようにも見える。観光地の缶ジュースじゃないんだからねぇ…(^_^;)。んでもって、相当な田舎らしい我夢の家、かなり遠いっすねぇ。我夢が乗るバスの中の女子高生の会話が、なかなかリアル。東京じゃ大変なことになってるっていう程度の認識なんだよね、このあたりじゃ。テレビを通してしか体験することのできない出来事って、所詮は絵空事に等しいのかもしれない。それがドラマであ ってもニュースであっても。しかし、このシリーズではKCBという放送局の存在は効果的に使われており、報道するもの=一般の観察者を登場させることによって、ドラマのリアリティを高めているのであるが。
 で、登場する我夢のお母さんが、なんと水沢アキとは…。うーむ、これって自分が年取ったと考えるべきなんだろうなぁ…。あのくらいの子供の母親役やるようになっちゃったのね。でも、若々しいからオッケー。
 今回も、我夢のプライベートな面を掘り下げている。あまり家に帰りたくない我夢。それは、子供の頃、天才であったがゆえにいじめられっ子であったことが、生まれ故郷の想い出と結びついているかららしい。そして、そういった我夢の思いが、家族をも縁遠くさせているのか。だが、自分の故郷を怪獣ボクラグに蹂躙させられろうになったとき、我夢はその子供時代の思い出を守ろうと立ちあがるわけである。自分のルーツとの決別、そして改めてつながりを認識するという、ヒトが子供から大人へと成長する通過儀礼のようなものを、我夢は体験しているのだろう…。
 そして、今回の見所は、藤宮博也=ウルトラマンアグルが完全にその姿をあらわしたという点。ガイアは2番目のウルトラマン…。セカンドチルドレンということなのか?ます、アグルありきということなのか…。我夢を挑発するかのように、目の前でアグルに変身する藤宮。このアグルの登場の仕方がかっこいいねぇ。XIGももうひとりのウルトラマン登場に驚く。これが敵なのか、味方なのか、誰にもわからない。しかし、怪獣を倒そうとするその動きは、やはり地球の味方なのか。
 苦戦するアグルを助けるべく変身する我夢だが、こちらも苦戦。怪獣ボクラグに捕らわれたところにアグルのフォトンクラッシャーが放たれる…。大爆発。アグルはガイアをボクラグの道連れにしようとしたのだろうか?しかし、爆発の煙が晴れたとき、そこにはガイアの無事な姿が…。
 戦い終わり、海岸で再び対峙する藤宮と我夢。藤宮は言う、地球を守るためには人類の根絶もやむなしと。そして、我夢のそれを手伝えと。環境を破壊しつづける人類は、はたして地球にとって敵なのだろうか…。


OCT.4.1998 「星獣戦隊ギンガマン」 “第三十一章 呪いの石”

脚本:小林靖子 監督 :小中肇

 でたっ!!久々のハヤテVSシェリンダさまーっ!!魔人ガーラガーラの呪いによって、体が石化していくハヤテ。その事を知ったシェリンダはすぐに行動に出る、憎きハヤテにとどめをさすべく。相手が不利な時でも決して手を抜かないのが宇宙海賊のやり方だそうで。その卑怯さは、却って清々しいような気もするぞ。シェリンダが終始優勢な状況、余裕さえ見せながらハヤテを痛めつける。倒れたハヤテを踏み付けるそのお姿、サイコーにセクシーでございます…。もー、た、たまらんちゅう感じで。
 しかし、事態は一変。勇太を殺されたと思ったハヤテの猛襲にシェリンダの技が効かない。そして、ハヤテの一撃がシェリンダを襲う。ハヤテの前に崩れ落ちるシェリンダ。この、この倒れるシェリンダさまがまたいいのよ、いいのよ。なんとも色っぽいくてさぁ…。這いながらもハヤテに向かって「私と戦えっ!!」がまたカッコいいのだ。しかし、これってますますシェリンダのプライドを傷つけることになるんだよな、ハヤテ。このふたりの因縁は、ますます深くなる…。


OCT.4.1998 「テツワン探偵 ロボタック」 “フラレ男の一発逆転”

脚本:お〜いとしのぶ 監督:坂本太郎

 地味目で目立たないシゲルと道路工事ロボットのゲンさん。そのゲンさんはなんとあのミミーナに惚れてるという…。ゲンさんに共感したシゲルは、ともに目立つための努力を始める。そんな二人の前に、最高にイカス二人組が登場。そう、"鋼鉄兄弟”が参上だ。このイカシタ兄貴、鋼鉄兄弟のレッスンによってダンスを練習するシゲルとゲンさん。はたしてミミーナのハートはゲンさんのものになるのか?
 ってここまで書いてきてふと気がついたのだが、ロボットって恋したり、泣いたり。怒ったり、食べたりできるのね、このロボタック世界じゃ。どーも不思議な気がするんだけどね、よくよく考えてみたら。その割にはミミーナみたいにエネルギースタンドっていう職業もあるんだが…。ま、いいか。
 ところで、イカス鋼鉄兄弟、エンディングテーマやるんですな。カッコいいっす!


OCT.10.1998 「ウルトラマンガイア」 “あざ笑う眼”

脚本:川上英幸 監督:原田昌樹 特技:北浦嗣巳

 冒頭のチームファルコンとチームライトニングの演習ドッグファイトシーンがスゴイ。スピード感抜群のCGが違和感無く背景となじんでいる。いや、なんかこれってテレビ特撮のレベル越えてるような気がするが。ほんとにリアルなドッグファイトである。ティガの最初の頃のCG合成を思えば、技術もかなり進んでいるということだろうかね。ただね、こんな普通の陸地でリアルな演習やってもいいのかね?いくら実弾を使わないからってねぇ…。完全な海上とかでやったほうがいいのでは?
 で、今回は天才我夢くん挫折するの巻。目玉の怪獣ガンQの分析がうまくいかなかったがゆえに、米田リーダーが怪我をしてしまうことに…。分析がうまく出来ないことで、早計な判断を下してしまったわけである。しかも、恐くて震えてるところまで、敦子に指摘されちゃうし。まぁ、子供の頃のいじめられた経験とか、自分がガイアであることのプレッシャーとか、藤宮=アグルの存在とか、いろいろと悩ましいところではあるのだけれどもね。でもやはりあれだな、天才というのは、自分の限界を知ると脆くなっちゃうのかな?とはいえ、まぁ、こういう挫折は必要だよな。若いんだもの。誤る我夢に対する米田リーダーの言葉が、かなり大人っつう感じでかっこいいですわ。
 ということで、またしてもシャトルににってエリアルベースを離れる我夢。今度は大学の友達んとこへ行くのね。このマコトっていう子がいい奴だよなぁ。フライトシステムの設計図もくれるし。ただ、そうやって友達と会ってるときのほうがリラックスしていいアイデアが浮かぶらしいな、我夢は。そうそう、マコトの彼女らしい女の子とその連れとかがさりげなく出てきていい感じ。我夢はXIGにいるよりも、大学にいるほうが似合う。
 我夢の思い付きでガンQの居所がわかる。さっそく現場に急ぐ我夢の前に、怪獣と化したガンQが出現。このコンビナートを破壊するガンQの合成が絶品。手前の我夢、奥の怪獣、コンビナート、そしてそれが映っている海面。いやー、合成に全然違和感がないんだよねぇ。それと俯瞰からピースキャリーなめで見たコンビナートを襲うガンQね。スタジオセットでは、絶対にこんな絵を撮ることはできないでしょう。さらに驚いたのは、我夢が変身したガイアが画面右から左に向かって飛んで行って、ガンQに体当たりするところ。飛ぶウルトラマンをこうやって合成したのって見たことないような気がするなぁ…。とにかく前半のドッグファイトといい、このガイアとガンQの戦闘シーンといい、CG合成が素晴らしい。
 さて、我夢くんは「もう恐くないっ」というわけで、またも大きく成長したようですな。我夢の活躍によって、多くの市民の命も救われたことだし。そのことを、皆が認めてくれてきたしね。チームライトニングの梶尾リーダーとも、なんとなく打ち解けてきたようだし…。これで我夢もXIGに一員として、溶けこみことができたのだろう。
 気になるのは、かなりハードな感じがするチームクロウか…。


OCT.11.1998 「星獣戦隊ギンガマン」 “第三十二章 友情の機動馬”

脚本:武上純希 監督 :小中肇

 今度はバイク。ギガバイタス、ギガフェニックス、ギガライノスに続いてまたまたまた新メカの登場。いやー、なんか今年の戦隊は次から次へと玩具が出てきてスゴイよねェ。全国のおとうさんも大変である。ま、シェリンダさまの艶姿で、目の保養などしていただくことでなんとか…。
 ギガバイタスは、あれ、完全にサンバルカンを思い出させますねぇ。でもってギガバイタスとギガフェニックスはそれぞれカーレンとジェットマンちゅう感じだろうか。やっぱり玩具的には陸走メカとか飛行メカの合体ロボのほうがいいのかね。銀星獣の合体よりも。でも、考えてみたら新メカも元星獣。それを一度バラバラに解体してメカ化したというスゴイことになってるわけで。ビズネラの技術力ってギンガの光を越えてるか。
 そのギンガの光があれば、バイクメカだって突然生まれちゃうとこがまたスゴイかも。ツッコミどころはたっくさんあるんだけど、ギンガの光ですべて解決だ!


OCT.11.1998 「テツワン探偵 ロボタック」 “万能電話ワンダホン”

脚本:扇澤延男 監督:坂本太郎

 ロボタックにも新アイテムが登場。その名も“万能電話ワンダホン”。ってサブタイトルそのままやんか。今回は、ほとんどこの新アイテムの紹介って感じですな。ご丁寧に、テンキーを押しての操作方法まで教えてくれるし。しかもそれ以外の機能もどうやらたくさんあるらしい…。いやあ、これ欲しいぃ!これ買ってぇ!という全国の子供達の声が聞こえてきそう…。そして、その声を聞いてまたしてもちょっと顔をしかめてしまうお父さん、お母さんの顔も見えてきそうな…。ギンガマンとロボタック、ここに来ていきなりアイテム増殖状態だもんね。ま、お父さんには、桜子の艶姿で目の保養などしていただくことでなんとか…。


OCT.17.1998 「ウルトラマンガイア」 “地球の洗濯”

脚本:吉田伸 監督:児玉高志 特技:佐川和夫

 冒頭からオヤジの野点。しかもエリアルベースの私室で、テーブルを挟んでね…。なんとも不思議な雰囲気。しかも壁には「無」の書が意味ありげにかかっている。渋い…。
 さてさて、突如現れた巨大台風。しかしその正体には何かが潜んでいるらしい。これを攻撃するには、かなりのテクニックが必要となる。ライトニングの梶尾リーダーが我夢とともに出撃することとなるわけだが、最初の頃に比べて大分我夢も信頼されてきたみたいね。当たりがちょっとずつ柔らかくなってきてるようだし。まぁ、これは物語の進行とともに変わってくるところでしょう。
 さて、その台風の中心を攻撃して出てきたものは、なんとも不思議な形をした巨大マシーン。このマシーンが地球の空気を清浄してくれている。これって人類にとっては存亡の危機であるが、地球環境にとっては決して悪いことではないとも言える。それゆえ、このマシーン、テンカイを送った何者かの意図がはかりしれない部分がある。
 だが、我夢は逡巡すら感じずに、このテンカイに向かっていく。自分で作ったばかりの自動コントローラーをファイターにセットしてガイアに変身するのであった。このテンカイみたいな非人型怪獣との戦闘は、よほどうまく描かないと、ウルトラマンのひとり芝居みたいでバカみたいに見えちゃうのだが、今回は良く健闘していて、テンカイも意思を持って動いているかのように演出されていたのが○だなぁ。テンカイの造形もよかったし、表面の文字っぽいのもそれらしくていいかも。テンカイの作り手、送り手の不気味さがよりいっそう際立つね。
 もちろん、ガイア活躍によってテンカイは破壊される。しかしながら、その送り手の正体も意思も全くわからない。我夢は推理する。これが侵略者であるのなら、まず地表をきれいに洗濯する。そしてその後は、植物や生物をそこに植え付ける、そうそれを糧とするために…。うーむ、これってかなり恐ろしい侵略者といえるよねェ。まさに根源的破滅を地球は迎えてしまうのだろうか。ますますこれからXIGの戦いはハードになっていくと言うことだろうかね…。しかし確かに正体のわからない謎の敵というのは不気味な存在である。この敵の意思が明らかになるとき、ガイアやアグルという存在の意思や行動目的、そしてその正体もわかるのだろうか。
 我夢くん、石室コマンダーにちょっと意地悪されちゃったけど、自分で考え悩むことがXIGのメンバーとして大きく成長して行くためには必要なのだ。がんばれよ、我夢。我夢に背を向けて、にやっとするコマンダーの表情が非常に良かったね。


OCT.18.1998 「星獣戦隊ギンガマン」 “第三十三章 憧れのサヤ”

脚本:小林靖子 監督 :辻野正人

 どすこいサヤもここんとこちょっとダイエットしたみたいで、多少顎のラインがすっきりしてますなぁ。そんなサヤに憧れる少年ね。ま、いつの世も年上のおねぃさんに憧れる少年の心は変わらんなぁ。おもわず、甘酸っぱい想い出がこみ上げて…。いやいや、そんな話を書いてる場合ではナイのぉ。
 ま、要はカッコつけるなんてことよりも、自分の出来ることを誠実にこなすことの大切さ、そして努力の大切さを訴えているわけですな。結構こうやって書くと説教くさい感じがするけれど、ギンガマンってうまいことエピソードに盛り込んでます。小林脚本ならではだね、この辺は。
 でもってバルバン側もイリエスの切り札つうことで、弟のデスフィアス登場。あ、なんかこいつカッコいいぞ。一回でいなくなっちゃうのもったいないなーなんて思ってたんだけど、ギンガイオーとギガフェニックスの前にあっさりとやられちゃうのね。


OCT.18.1998 「テツワン探偵 ロボタック」 “合体ロボは犬猿の仲”

脚本:山田隆司 監督:渡辺勝也

 出ましたね、またしても新ロボ。しかも今度は2体合体でモードチェンジ。いやあ、面白いのはこの2体が犬型ロボと猿型ロボっていうとこね。ま、本来なら犬型というとロボタックとキャラがかぶっちゃうんだけど(話し方も〜ワン!だしね)、まぁ、犬猿の中という面白さが前に出てきていいじゃん。犬型のスピーダムは、天才ロボット。それに対して相棒となる猿型のマイトバーンは粗暴な奴。この2体の合体、どちらが上に来るかで、マイティーワンダーとスピーディーワンダーという別のロボットになっちゃうわけね。どっちが頭脳をつかさどるかで、全然性格の違うロボットに合体してしまうという発想は、とても楽しいねぇ。
 これってまだ商品が出てないみたいだけれど、こういう面白いギミックの玩具っていいよなぁ。ちょっといじってみたいなぁなどと思ったりね。


OCT.24.1998 「ウルトラマンガイア」 “46億年の亡霊”

脚本:武上純希 監督:児玉高志 特技:佐川和夫

 C.O.V.によってもたらされた、根源的破滅招来体の脅威。その力は量子レベルの不可視領域にある絶滅生物の意識をも実体化させてしまう。それは、地球が生まれてからずっとはぐくまれてきた生命の裏にあるもの・・・つまり地球に選択されなかった生物の亡霊。その悲しみがわかるというアルケミースターズの未来。どうやら我夢とは旧知の仲みたいで、お互いのことはよく知っているようだ…が、このあたりのこと、もう少し描いてくれないとエピソードに厚みが出て来ないのだけれど。この絶滅生物への未来の思いを中心にお話は展開していく。  アネモスの出現に対して、刺激しないようにという未来の警告を実行するXIG。ところが、例によって取材に来たKCBの報道によって、アネモスの姿がテレビ中継されてしまう…。なぜか今回は田端は編集室に缶詰らしくふたり+支局のディレクターが同行なのだった。ということで、倫文がめだつKCB取材チーム。倫文ってティガの「」で気弱な青年生田くんを好演してた角田英介氏ですな。こちらでもいい味を出してるし。ま、結果的に彼らの行動がアネモスを目覚めさせ、さらにはクラブガンをも呼び寄せるという事態を招いてしまうわけだが、なかなかうまい展開だと思う。
 出動したチーム・ライトニングによってアネモスは炎につつまれる。このアネモスの造形がいいのよなんか。くねくねする動きといい、着ぐるみの質感といい好きだなぁ。でもってクラブガンと合体するアネモス。この上下がリバーシブルっつう発想は面白い。どっちが上になっても、怪獣の形態として満足する形になってるんだもん。これはうまい。しかし、今回は造形物が4体で大変だったんじゃないのかな。アネモスとクラブガン、それに合体形態αとβ(っていうのかどうか、知らんけど(^_^;))。あれ、ひょっとすると合体形態は1体だけで、上下リバーシブルに使ったのかなぁ…?
 そうそう、ここんとこで石室コマンダーの「デフコン3発令、捕獲の必要なし」つう台詞がやたらと決まってましたなぁ。コマンダーは、未来と我夢のアネモスが出現した理由は理解することはできない。しかし、そいつがそこに存在するということを重要視し、冷静に適切な処置を取るべく行動するというスタンスには、やはりごっつうカッコいいものを感じますなぁ。男っぽい、軍人っぽい実存主義と言いますか、ね。ガメラ3にも出るんかな?
 さて、人を食うアネモス&クラブガンが人類の脅威なのか、哀れむべき過去の亡霊なのか。そんな未来と我夢の意見の相違とは別に、実際に人が餌にされようとしてるわけで。さらには未来までもその口に運ばれようとした時に、ガイアが登場、危機一髪の未来を助ける。地上に未来をおろすガイアの手って、こういう合成、初期のウルトラシリーズには良くあったよ。ちょっと懐かしい絵。そういや特技は佐川和夫だねぇ。
 結局、未来が研究で多忙だった両親から見捨てられたと感じていたことが、地球から見捨てられた絶滅生物への思いにつながっていたという種明かしで終わるわけ。しかし、我夢といい未来といい、あるいはもう抜けてしまったらしいが藤宮といい、天才少年少女集団のアルケミースターズってエキセントリックな奴が集まってるような気がするねぇ。心にトラウマを抱えてるのね、皆。このアルケミー・スターズの誕生と根源的破滅招来体、そしてウルトラマンの出現には、どうやら関係があるようで。この辺りの種明かしも今後の楽しみね。


OCT.25.1998 「星獣戦隊ギンガマン」 “第三十四章 不死身のイリエス”

脚本:小林靖子 監督 :辻野正人

 前回弟を倒されたイリエスも、ついに自ら出陣の時が。ゼイハブ船長の言葉に従って出たわけだが、その裏にはゼイハブ・シェリンダとバットバス・ビズネラのたくらみがあるとはね。バルバンって海賊だけあって、その組織内での権謀術策がまたいろいろと張り巡らされてて面白いじゃん。仲間でも容易に相手を裏切るのは、海賊らしく卑怯でいいかも。ギンガマンの5人+1人が毒がなくていい人間ばかりだけに、敵対するバルバン内部の抗争は注目したいところかな。
 哀れイリエスはギンガマンの前に倒され、その魂を復活させようとした叔父ブクラテスはゼイハブの刃に倒される。ブクラテスも哀れですなぁ…。


OCT.25.1998 「テツワン探偵 ロボタック」 “流れ星を受け止めろ”

脚本:山田隆司 監督:渡辺勝也

 今回メインはミサキちゃんですな。なんか急に色っぽくなったなぁ、この子。なんともはかなげな感じで、妙に色気のある小学生だよねェ。小さい頃の写真は出るし、お歌も歌っちゃうということで、大活躍。ミサキちゃんのやさしい気持ちに、ロボタック達のパワーが答えたという話ですな。
 一方、スピーダムとマイトバーンのコンビ、なかなか面白い。見方によっては、「ジキルとハイド」みたいですな。合体しちゃうと自分達の意思とは関係なく大暴れしちゃうか、頼もしい助っ人になるか。着ぐるみも他のロボット達よりもひと回り大きい作り、高下駄式になってるんだと思うけど結構迫力のある造形だわ。
 ちょっとトラボルト達の影が薄くなってるかも。


OCT.31.1998 「ウルトラマンガイア」 “シーガル飛び立つ”

脚本:太田愛 監督:村石宏實 特技:村石宏實

 今回はチーム・シーガルの初出動。これまでずっとピースキャリーのパイロットとしてしか登場していなかった神山(こうやまと読むとは知らなかった…)リーダーが、自分のチームを率いて人命救助を行なう。いやいや、なんともカッコいいエピソードであったねぇ。
 今回初登場のチーム・シーガルのメンバー、3人とも過去のティガおよびダイナに出演済みというところがなんとも。これってひょっとして、狙いなのかなぁ?神山リーダーを演じる権藤氏はは言うまでもなく“ティガ”そのものでありました。マイクル役のポップさんは、TPC職員役なんかでちょこちょこ出てましたなぁ。まぁ、どっちかと言うとINET職員と「Megaranger!」のオープニングナレーションのほうが印象強いけど。それと吉井レポーターに名前を間違えられてしまった松尾役の冴場都夢氏は、ウルトラマンティガ41話でシンジョウの友人イヌイを演ってました。「メロン!」「パン!」ですな。そーいや、この話も太田愛脚本だ。
 そんな個性的な3人がチーム・シーガルとしてレスキュー活動を行なうわけで。ま、どうしてもサンダーバードなど思い出しつつ見てしまうなぁ。怪獣が都市に現れて破壊活動を行なう時、当然その破壊された建造物の内部には人もいるわけだ。もちろん、普段はこういうとこはあまり見せないわけだけど(そりゃいちいち見せてくと、話が暗くなるしね)、あの中の人達はどうなっちゃってるんだろうという疑問は少なからずあるわな。そういう意味では、このチーム・シーガルの存在というのはXIGという組織のリアリティを高める役割を持ってると言えるかもしれない。XIGは決して攻撃ばかりを行なうわけでなく、全方位的に根源的破滅に対応してるんだよ、みたいなところか。
 でもって、サングラスを取った神山リーダーが、かなりいい役どころです。18の頃からレスキューに従事。ま、今いくつなのかわかりませんが…。で、常に沈着冷静に行動。そして人命を救う事に全精力を傾ける姿勢。こう、非常に頼りになる隊員という感じがする。渋いですわ。このあたりはいかにも太田愛脚本らしく、神山リーダーという人となりを際立たせております。もちろん、レスキュー活動も見てるものをはらはらさせる展開で、手に汗握るっつう感じ。救助される平川役のコント赤信号の小宮氏がまたうまい。シャッターごしにかわされる松尾との会話なんか、いかにもなんだけどぐっと来ちゃうかも。
 さて、今回の我夢くんはずーっとエリアルベースで分析に徹してるんかなぁと思ってたら、なぜかピンチの時にはEXで空にいたりするんだな。しかも、いータイミングで(笑)。ま、いいけどさぁ、今回のメインはチーム・シーガルなんだから。でもさぁ、一応いつなんで出撃したのかくらいは、見せといて欲しいですわ。あまりにも唐突に、しかもいい場所にいるんだもん。
 ガイアの必殺技、フォトンエッジはどうも発射後のポーズがいまいちと思ってたんだけど、今回は怪獣を上空に投げた状態での発射だったんであまりお辞儀の角度がついてなかったような…。決めのポーズもこのくらいのほうが良いんじゃなかろうかねぇ。などと考えるのはこのMAXだけなんだろうか…。
 さて、オチも一応あって、ラストはかなりほのぼのムードのガイアでありました。


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