TOKUSATSU TUREZURE-KUSA 99 AUG.

AUG.7.1999
「ウルトラマンガイア」 “死神の逆襲”

脚本:川上英幸 監督:北浦嗣巳 特技:北浦嗣巳

 エリアルベースとともにその命を空に散らしたと思われた石室コマンダーであったが、危機一髪、大爆発の一瞬前にガイアに救われていた!まぁ、そうだろうとは思ってたけどね(;^^)。でも、我夢の腕の中に抱かれる石室コマンダーの絵に感じるものがあった御方も少なくはないでしょうね…。
 モキアンによる侵攻を阻止された死神。いやぁ、前回に引き続き堀内正実氏が好演ですな。ホントにこういうのやるの、お好きなんでしょうかね?ウルトラにも何度か出演されてるし。惜しむらくはメイクがきつすぎてあまり素顔が見えなかったことかな?死神はもっと普通の人間に近いほうが却って怖かったような気もするんですがね…。つうか堀内氏が一番怖いのは、素顔かと…。
 さて、今回はついに藤宮と我夢の正体がXIGのメンバーにばれてしまうわけだ。死神の卑劣な策略のため、自らの正体を明かさざるを得ない状況になってしまったわけだな。藤宮がアグルであることはすでにわかっていたわけだから、我夢が怪しいという雰囲気はあったんじゃなかろうかね、やっぱり。コマンダーが早々に気がつくくらいだし。キャサリンだって知ってたわけだしね。
 しかし、だからといって我夢に対する態度が変わるわけではないのがXIGのメンバーの良いところである。絶望の淵にあった彼らを再び立ち上がらせたのは、乱橋チーフ。新型ファイターを病気の体に鞭打って開発した人である。戦いはパイロットだけが行っているのではない。こうしたスタッフすべての力があってこその戦いなのだろう。読みすぎかもしれないが、それはそのままこの「ウルトラマンガイア」という番組に携わった人達すべての想いかも知れない。乱橋チーフ役の浜田光夫氏、よかったねぇ…。アイアンキングが懐かしい。
 死神は破滅魔人ゼブブに姿を変えてXIGを迎え撃つ。隙のないゼブブに苦戦するガイア、ファイターチームリーダーズ。だが、その隙を米田リーダーが衝くっ!米田の必死の攻撃でその目をつぶされたゼブブ、ガイアのフォトンストリームの敵ではないのだよ。
 だが、その必死の攻撃の際、米田のファイターが撃墜され地上に落下、大破してしまう。慧との別離は永久のものになってしまったのか…?墜落現場に駆けつけるチーム・シーガルのマイクル、そして慧。転がっているのは焼け焦げたヘルメット。そして、その先には力なく横たわる米田の姿が。あの墜落で助かるわけがない。そう誰もが思った。慧の腕の中で、息を吹き返す米田。よかった、助かった…。思わず涙したMAXでありました。マイクルの米田無事の連絡に、飛び上がって喜ぶ我夢、梶尾、稲城がいい。


AUG.14.1999
「ウルトラマンガイア」 “天使降臨”

脚本:吉田伸 監督・特技:八木毅・村石宏實

 前回で一件落着という感じではあったんだが、本当の最終章はここから始まるのだ。
 死神を倒したのもつかの間、地球はドビシの群れに覆われてしまうのだ。太陽の光を遮られ闇に包まれる街。そしてその街を徘徊する怪しい魚人。いかにも終末である。
 そんなピンチを救うことができるのは、やはりウルトラマンしかいないのだ。藤宮と我夢、このふたりの少年に、地球の運命は託された。彼らが立ち向かうことで、多くの人々に光を与えることが出来るはずなのだ。
 戦いに赴くふたりの少年。だが、それを見送るものの心は決して穏やかではない。特別な感情を抱いている相手ならば、なおさらである。我夢を呼び止めたのは…敦子であった。良き仲間として、ともに戦ってきた間柄であるはずのふたり。自分では気づかぬうちに、我夢を思う敦子の感情は大きくなっていたのかもしれない。しかし、彼女には「行かないで」と言うことは出来ない。我夢がガイアだと知ってしまった以上は、別離の悲しみを殺さなければならないのだ。自分ひとりの感情よりも、人類全体の状況を優先しなければならないのだから。
 思い思いに別離を噛み締め、いよいよ戦いに…。「おまえと知り合えた事を誇りに思うぞ」。互いに信頼し、尊敬しあう厚い友情で結ばれるようになったふたり。そのふたりが、いよいよ変身する。ダブル変身は初めてであろう。燃える絵である。カタルシスたっぷり。最高の見せ場か。
 しかし…とにかく無数のイナゴ、いやドビシが相手である。さしものウルトラマンも苦戦である。大きな怪獣には立ち向かうことも出来るのだろうが、相手があまりにも小さくあまりにも多いのでは、それをすべて掃討するのは容易ではない。体中をドビシに覆われてしまうアグル、そしてガイア。やがて無数のドビシが集まり、いったいの巨大怪獣に姿を変える。カイザードビシである。これがまた、なかなか手ごわい。必死に戦うふたりのウルトラマンである。
 そんなふたりの戦いを中継するのが、KCBの田端と倫文だ。このふたりの中継した映像は全世界に流されて、人々の心に勇気を与えることに。人類はまだ絶望していない。ふたつの光、ウルトラマンが戦うことによって人々を奮起させることが出来るのだ。それが、田端と倫文にとっての“戦い”なのだ。人は誰しも自分に出来ることをやればよい。自分にとってのベストを尽くすことが大切なのだと…。これもまた、良きポジティブなメッセージと捉えられる。
 カイザードビシは手ごわい。しかしながら、アグルとガイアの力を合わせて、倒すことは出来る。出来るのだが、ドビシは無数にいるのだ。倒しても倒しても、カイザードビシは現れる。これでは、キリがない…。
 そんな時、空を割って現れた光…カイザードビシを一瞬にして倒すほどの力を持つ、神々しい存在。しかも、美しい…それは、天使。天使降臨…。


AUG.21.1999
「ウルトラマンガイア」 “地球の叫び”

脚本:小中千昭・長谷川圭一 監督:村石宏實 特技:佐川和夫

 天使降臨…しかしそれは、新たな恐怖の始まりであった。一瞬のうちにカイザードビシを倒した、巨大な天使ゾグ。それはガイアやアグルを救ったわけではない。自分の強さを誇示するための行動であったのだろう。カイザードビシにさえ苦戦していたふたりのウルトラマン、それがゾグの前ではまったく歯が立たないのである。強大な力の前に倒れるウルトラマンたち。倒されたふたりから、その力の根源である“光”を奪おうとさえするのである。その容赦の無さは、美しい容貌とは裏腹で非常に恐ろしい存在であることを印象付ける。まさに根源的破滅招来体が送り込んだ、最後にして最強の敵である。
 そして、その光が消えたとき、ふたりのウルトラマンは少年の姿に戻ってしまう。戦いに敗れ疲弊したその姿。そしてその様は、KCBによってテレビ中継されていたのだ。全世界の人々が、ウルトラマンがゾグに倒される様を見てしまい、さらにはその正体がふたりの少年であったことを知らされてしまったのだ…。ウルトラマンは万能の神ではない。それどころか、どこにでいそうな普通の少年であったとは…。再び人類は絶望の淵に立たされてしまうのであった。
 姿を消した藤宮とは別に、我夢はマスコミに追われる身となる。そりゃーそうだ、ウルトラマンの正体が人間だったんだもの、それを捕まえて取材したいわなぁ。でも、そんなときに彼をかまってくれるのが、例の大学の仲間三人組というとこが泣かせてくれるじゃないの。なんともね。XIGに助けてもらうのではなく、友達のところに身を寄せるところがいかにも我夢らしいし、またリアリティもある。しかも、あの3人がいいのよね…。我夢がガイアであることを知ったところで、その付き合い方に何ら変わることはないわけで。そういう友情をさらっと描いてて、とても好感が持てるのよね。
 マスコミたちに追われる我夢の逃走を助けてくれたのは、あの3人組だけではない。KCBの田端と倫文も、マスコミの立場でありながら、我夢を助けてくれる。この騒動のきっかけを作ったのは、やはりKCBのふたりである。とはいえ、決して悪意のある行動だったわけではないのだが。しかしながら、責任を感じているのだろう、我夢に協力するのだ。
 そして、XIGもまた、混乱している、その混乱に一条の光を投じるのは、アルケミー・スターズである。そもそも根源的破滅将来体の出現を予知し、G.U.A.R.DとXIGを用意させたのは彼らである。そんな彼らが行おうとすること、それはいつも前向きに考え、あきらめない彼らの手で、ウルトラマンに光を返してあげるという計画である…。
 さて、一方逃走する我夢は藤宮を探さんとする。彼がいるところはどこか。そう、それはもうあそこしかない。彼が初めて光を手に入れたところ、そしてかけがえのない人の思い出があるところ、つまり“プロモーン・カラムス”である…。


AUG.28.1999
「ウルトラマンガイア」 “地球はウルトラマンの星”

脚本:小中千昭 監督:村石宏實 特技:佐川和夫

 かくして、人類にとって、いや地球にとって再び立ち上がるときがやってきた。
 アルケミー・スターズ−XIG−地球怪獣…彼らがともに協力することで、我夢と藤宮にふたたび“地球の光”をもたらそうという作戦である。地球怪獣が放つ“光”をアルケミー・スターズがマニュアルでキャッチ、上空で待機するXIGのメンバーに伝えて我夢と藤宮に中継してやるという作戦。まさに、皆が力を合わせての、地球ぐるみの作戦なのである。
 一時は戦った相手である、地球怪獣とXIGが協力する…なかなかに劇的な展開だ。ギールが、ゴメノスが、ティグリスが、そしてミズノエノリュウが立ち上がる。ファイター・チームがスタンバイする。その目的はひとつ、地球を守るためである。ともに地球で生きているもの同士として、地球を守るのは当たり前ということか。怪獣もまた、地球に住む普通の生き物なのだから。そしてそれはまた、ウルトラマンも同じ。同じこの地球に生きるものである。ウルトラマンは地球(ガイア)の意志。地球そのものを救うために、地球上の生き物が力を合わせるということだ。
 かくして我夢と藤宮は、再び光を手に入れる。復活したガイアとアグルは地球生物の光を得て、さらにパワーアップしているのだ。美しき破滅天使ゾグは、その醜怪な本性をあらわし、ふたりのウルトラマンに襲いかかる。巨大なゾグであるが、ふたりのウルトラマンのパワーはそれを上回る。思ったよりもあっけなく、ゾグは倒されるのであった。すべての地球の生けとし生けるものの勝利。
 かくして再び、地球は平和な時を迎えることとなる。それは、ほんのひとときの平和かもしれないが…。それでも人は平和な暮らしを取り戻すことが出来た。藤宮は、ひとり海にいる。アグルの力があるところ、地球のすべての生物の故郷、それが海だ。その海を見る藤宮の心は穏やかであろう…。
 一方の我夢はというと、すっかりXIGに来る前の我夢に戻っている。大学の親友たちと今日も一緒。これが、我夢が本来あるべき姿。すがすがしくさわやかな少年。綺麗な心を持った、純粋な少年。だからこそ、地球の意志は、彼にガイアの力を与えたのであろう。最後の我夢の声。「おーーーーいっ!」これは誰に対する呼びかけなんだろう?ともに戦った仲間に?いや、宇宙全体に対しての呼びかけだろう。おーい、僕はここにいる。この地球に生きているんだぞと。
 なんともさわやかなエンディングである。過去のウルトラシリーズでこれほどまでにすがすがしい印象を与えてくれたものがあっただろうか。やもすると、これで終わりなの?と言いたくなってしまうような、本当にあっさりした終わり方。でも、これでいい。我夢は最後まで、普通の少年として描かれた。だから、この話はここで終わるわけではなく、これからも我夢は我夢として、ずっと生きて行くわけだから。我夢だけが特別だったわけじゃないんだ。ウルトラマンには誰でもなれる。どんなピンチに陥っても、ぎりぎりまで頑張って、ぎりぎりまでふんばれる、その勇気があればいい。なぜなら“地球はウルトラマンの星”だから…。
 Ultraman is always with us.


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